2009年2月17日火曜日

摩耶山および摩耶観光ホテル関連資料6

資料6
絵はがき「国立公園 まや山 NATIONAL PARK Mt.Maya」、摩耶鋼索鉄道株式会社、1950年代後半(昭和30年代前半)?

 摩耶ケーブル会社が、摩耶山の再活性化した1950年代後半に販売したと思われる絵はがき集。関連資料5および摩耶観光ホテルについて(摩耶観光ホテルについて12(資料9)2007年3月)と同時期のものと思われる。このいずれも白黒写真に彩色したものであったが、今回の絵はがきも同様である。表紙には特に記載はなされていないが、はがき裏面に「摩耶鋼索鉄道株式会社」と記載されており、同社の発行であることが確認できる。また「京都 日本写真印刷印行」ともあって、これはそこで印刷されたことを示していると思われる。
 ケーブル会社によるものということで、ロープウェイ開通と同時に遊園地として整備された山頂地区は、奥摩耶山荘からの夜景のみであり、代わってケーブル摩耶駅周辺の展望台などが紹介されている。これは明らかに、以前紹介した2つとは異なる特徴といえよう。

表紙

絵はがき1 最急勾配をゆくケーブルカー Cable-car going up the steep grade.

絵はがき2 ケーブル沿線の新緑 Vendure alomg the cable-car railway.

絵はがき3 ケーブル山上展望台 View-place at the cable-car terminal.

絵はがき4 ケーブル山上遊園地の桜花 Cherry-blossoms in the park at the cable-car terminal.

絵はがき5 まや山天上寺の多宝塔  Pagota of Tenjoji-temple, Mt.Maya.

絵はがき6 奥まやロープウェー Aerial railway of the interior Mt.Maya.

絵はがき7 奥まや山荘よりの夜景 Night scenery from Hotel Okumaya Sanso.

絵はがき8 まや山全景 The whole landscape of Mt.Maya.

 以前紹介した絵はがき(摩耶観光ホテルについて12(資料9)2007年3月)にも同様のものがあったが、これは前のものより西側から摩耶山を見上げた構図となっている。中央に途中トンネルで分断されているもののケーブルカーの路線、尾根筋の左上に山頂部の施設、ケーブル路線のすぐ左に中腹部の施設などが確認できるが、何よりもケーブル右側に一際目立つのがマヤカンである。彩色しているせいか、煙突が円錐形になっていたりして不鮮明ではあるが、形態的には以前の絵はがきと同様に増築前の姿である。よってこの絵はがきは、マヤカンが増築され再デビューする1961(昭和36)年以前の状況を示していると思われる。

表紙カバー裏面に記された略地図